CCNA受験してみて
最近、CCNAという資格の試験を受けて無事合格しました。
対戦ありがとうございました pic.twitter.com/p0PUXrqGrz
— よね (@ainama666) 2020年8月11日
というわけで、今回はCCNA受験に関する体験談をまとめてみました。
CCNAとは?
CCNAってなに?っていう人のために簡単に説明すると、シスコシステムズ(Cisco Systems)というネットワーク機器メーカーの認定資格の一つです。
難易度としてはCiscoの認定資格の中ではアソシエイトレベルに位置しており、私のようなIT企業に就職した新入社員が、ネットワーク基礎の勉強がてら取るような資格のようです。
受験料は3万円以上で、有効期間も3年しかないようなこの資格にどんな価値があるのかはペーペーの新米である私にはよくわかりませんが、市場で大きなシェアをほこるCisco機器の知識が付く点や最低限な技術力を証明できるといった点で、結構注目されている資格のようです。
120分で102問。1000点満点(最低点が300点)で合格点は825点となっています。最低点が300点なのは試験的に盛り込んでいる発展的な内容の問題を採点対象にしていないためだとか。
勉強方法について
期間は約1か月半、業務中にも勉強時間が設けられていたので結構勉強したと思います。主に以下4つを使って勉強しました。
①3分間Networking
CCNAの勉強というよりはネットワークの基礎を学ぶために3分間Networkingというサイトを使用しました。
インター博士とネット君という2人の登場人物による対話形式で講義が進んでいくといった形になっており、ネットワークの概要からOSI参照モデルのL1~7までを体系的に学ぶことができます。Adobe Flshを使ったモーションのある資料を用意してくれているので、ARPやTCPなどの複雑なやり取りもかなり理解しやすかったです。
サイト立ち上げ時期が2000年代初期とかなり古いですが、ネットワークの基礎となっている技術はあまり変わっていないので、十分役に立つと思います。
OSPFなどCCNAに直接関わってくる技術も派生の30分間Networkingで紹介しているのでそちらもぜひ参考にしてみてください。
②CCNA完全合格テキスト&問題集[対応試験200-301]
参考書はこちらを使いました。この参考書は2020年2月から始まったCCNA新試験に対応した参考書となっています。
見た目はボリューミーですが、一般的な難易度の資格試験と同程度の内容量だと感じました。会社から支給されたものなので、この参考書を選んだ理由は特にないです。ただ調べた限りではCCNAの参考書の選択肢としてはほぼこれ一択みたいですね。
会社から鈍器が送られてきた pic.twitter.com/FKprk1wEuP
— よね (@ainama666) 2020年7月18日
実際に試験を受けてみて、しっかりCCNAの試験内容を網羅されていると感じました。これと後述するPing-tで十分合格は狙えると思います。
③Ping-t
Ping-tはIT系資格の学習支援サイトです。私は実戦形式の問題を解く練習としてPing-tを使いました。CCNAは国家試験なんかと違って過去問がでまわっていませんので、こういった問題集をまとめてくれるのは非常に助かりました。
出題画面はこんな感じです。直近の正答状況によるBOX分け機能、ピックアップ問題、チェックリスト・コメント機能があり、苦手問題の管理などはかなりしやすくなっているのは非常に良かったです。
ネットワーク機器からルーティング分野までの問題は無料で、それ以降は有料となっています。1ヵ月単位で契約すると月額2400円と結構お高めですが、十分価値はあったのかな思います。よく参考書を読んで、Ping-tの問題を解いているだけでCCNAは十分合格できるなんて言われていますが、本当にその通りだと感じました。
④Packet Tracer
Packet TracerはCiscoのネットワーク機器のシミュレーターです。下記ツイートのようにスイッチ、ルータの動作をコマンドを打ちながら確認することができます。
CCNAの勉強にパケットトレーサー導入してみたけど結構良さげ。コロナのせいで出社して実機に触れないので助かる。 pic.twitter.com/2SCgdCx4oM
— よね (@ainama666) 2020年7月26日
ping、traceroute、telnetを使った疎通確認もできますので、基礎コマンドやトラブルシューティング能力に関してはかなり鍛えられました。
下記サイトにてダウンロードの仕方、操作の仕方を詳しく説明してくれています。私のように実機に触れる機会がない方にはおすすめです。
試験について
ここからは受験環境や問題に対して感じたことをまとめます。
受験環境
試験はテストセンターに行って、PC上で受けます。PCで受けるので筆記用具も時計もいりません。問題の計算などは試験開始前に渡される水性ペンと簡易的なホワイトボードを使って行います。
試験は102問もありますが、一度回答してしまった問題はさかのぼって見直すことができないため、時間と相談しながら慎重に進めていきましょう。逆にわからない問題はすっぱり捨てることが大切だと思います。
実際どんな感じで出題されるかを確認したい人は認定試験チュートリアルで確認しておきましょう。
https://www.cisco.com/c/ja_jp/training-events/training-certifications/exam-tutorial.html
試験内容、結果
試験を受けてみてまず感じたのが、日本語の翻訳がかなりおかしいこと。事前情報でなんとなくは知っていたんですが、結構面食らいました。WLCの「Lightweight AP」 (集中管理型モード)が「軽量」になっていたり、OSPFのネイバー状態の「2-way」が「双方向」になっていたりと無駄に日本語に直してくれているところが気になりました。NeighborやAuthenticationなどの英語や横文字は日本語も併せて覚えておくのがよいのかもしれません。文章自体も全体的に読みにくいので、序盤はかなり焦ってしまいました。
問題の傾向としてはルーティング、VLAN、SDNが多く出題されたと思います。なかでもルーティング分野が一番鍵を握っていたのではないと感じました。ルーティングテーブルの読み方、スタティックルートの設定コマンド、各ルーティングプロトコルの特徴などが多く出題されました。複数の経路があるときにどのルートが優先されるかをロンゲストマッチ、AD値、メトリックから選べるようになっておけば問題ないかなと思います。
序盤は緊張と難解な日本語のせいで時間が足りなくなるのではと焦ってしまい、かなり急いで解いてしまいました。50問ほど解いたところから文章になれたのと、時間にかなり余裕があることに気づけたので、リラックスして受けることができました。結局40分ほど時間が余ってしまったので、もう少し序盤を慎重に解けばよかったと思いました。
合否は問題を解き終わったらすぐ画面に表示されます。私は938点で合格でした。個人的には結果をすぐ教えてくれるのはありがたいですね。各分野の正答率は以下の通りでした。前半3分野が全部90%超えていないのは悔しいですね。自動化・プログラミング分野は聞いたことがない単語も多く出てきたので、正答率はかなり低めでした。
ちなみに私の同期の合格率は50%ほどだったので、全体でみれば合格率は30~40%程度かなと思います。新課程になって範囲は広がりましたが、難易度は下がっているのではないかと思います。
最後に
頑張って勉強したので、とりあえず合格できてほっとしてます。ベンダー資格を受けたのは今回が初めてで、様々な体験ができて楽しかったです。一番の学びは最近は電子教材やインターネットサイトが充実しているので、そういったものも駆使することが大切だと気付けたことです。
最近、正式にNEとしての配属が決まったので次はAI・DD総合種とかを受けようと思ってます。またその時はこういった体験談をまとめたいです。
それでは。しーゆー!