【感想】アルジャーノンに花束を
こんにちは
ゴールデンウイーク暇なので、本をひたすら読んでます。今回は読んだ本の紹介と感想です。
紹介する本はタイトルの通り「アルジャーノンに花束を」です。
2回もドラマ化されるなど、かなり有名な作品みたいです。新人研修でおすすめの本について紹介するといったプレゼン大会があり、同期が紹介していました。気になったので読んで、面白かったので記事のネタにしました。
簡単なあらすじ
主人公の名前はチャーリィ・ゴードン。
チャーリィの年齢は32歳だが、知的障害のため6歳児程度の知能しかありません。彼はパン屋で地道に働きながら、知的障害者向けの学習クラスに通っていました。
ある日、チャーリィは学習クラスの担任のつてで、ストラウス博士とニーマー教授を紹介されます。2人は大学で知能発達の研究をしており、チャーリーは知能を向上させるための臨床試験被験者に選ばれたのでした。
無事脳手術は成功し、チャーリィの知能は飛躍的に向上していきました。チャーリィは知能の低い自身にコンプレックスを抱いており、賢くなればそれが解決すると思っていました。手術の成果で願いは叶います。ところがそれがもたらしたのは、よいことばかりではありませんでした…。
読んだ感想
■物語の構成
この小説では臨床実験が始まってから9か月足らずの間に起こった出来事を、チャーリイ自身が執筆する「経過報告」の形で読者に伝えられています。
チャーリィの知能は物語が進行するにつて向上していき、経過報告にもその影響がみられます。
物語序盤の経過報告は本当に読むのが苦痛なくらい文章が下手でした。しだいに上達する文章からチャーリィの知能の成長が感じることができとても面白かったです。
■知的障害者としての残酷な現実
チャーリィは知能が成長するにつれ、残酷な現実を認識するようになります。友達だと思っていたパン屋の同僚から実はいじめられていたこと、母親から虐待をうけていたこと、家族から捨てられたこと・・・。
それまでのチャーリィの生活を思うと心が痛みました。
それと同時に、自分が小学生のときにダウン症だった同級生にしてしまったこと、もし自分や子供が知的障害者だったらなど、自分に置き換えることで深く考えさせられるテーマを扱っていました。
最後に
まえがきに著者はこんなコメントを残していました。
『知識の探求に加えて、われわれは家庭でも学校でも、共感する心というものを教えるべきだと。われわれの子供たちに、他人の目で見、感じる心をはぐくむように教え、他人を思いやるように導いてやるべきだと。』
作品を通して著者は知能が高ければよいというものではなく、本当に大切なのは人間性であるということを言いたいのだと思います。
自分の人間性を考えさせられる良い題材だと思います。よかったら読んでみてはいかかでしょうか。
それでは